冷凍機油の種類は、潤滑、シール、伝熱、運転安定性、寿命といった点で往復動冷凍圧縮機の性能に影響を与えます。鉱物油は、R22などの従来の冷媒との相性が良く、強固な油膜を形成します。ピストン、弁板、クランクシャフト、コンロッドなどの部品を効果的に潤滑し、優れたシール性能を発揮してユニットの内部漏れを低減します。しかし、低温流動性が悪く、ワックス化しやすく、低温条件下での油供給が不十分になりがちです。また、R134aやR410Aなどの新しい環境に優しい冷媒との相性は悪いです。POE合成油は、HFC冷媒との混和性が高く、優れた低温流動性を持ち、低温環境での安定した油供給を確保し、ユニットの起動・停止時の故障を低減します。また、化学的安定性にも優れ、カーボン堆積が少なく、部品の経年劣化を遅らせます。しかし、油膜の耐荷重性は鉱物油に劣り、シール性能がやや弱くなります。さらに、吸湿性が高く、水分が混入するとシステム内の氷詰まりや部品の腐食を容易に引き起こします。PAG合成油は、粘度指数が高く、優れた高温酸化耐性を持ち、高温条件下で使用される往復動圧縮機やヒートポンプユニットに適しています。欠点としては、一部の冷媒との適合性が限られていることや、価格が比較的高いことが挙げられます。冷凍機油の選択を誤ると、機械的な摩耗が悪化し、振動や騒音が増加し、冷凍効率が低下し、圧縮機の寿命が大幅に短くなります。